「一人で悩まず、誰かに相談して」と言われても
もうすぐ新学期がはじまります。
この時期になると、テレビやSNSで、
「一人で悩まず、誰かに相談してください」
という言葉をよく目にします。
もちろん、誰かに話すことで救われることもあります。
相談できる場所があることも、大切です。
でも、私はこの言葉を見るたびに、
少しだけ立ち止まってしまいます。
「相談できない子は、どうしたらいいの?」
と思うからです。
しんどいとき、誰かに話せなくてもいい
人間関係に疲れることは、
誰にでもあります。
大人にもあります。
子どもにもあります。
それなのに、
「誰かに相談しよう」
と言われると、
それすらできない自分を責めてしまう子もいるのではないでしょうか。
話すことが怖い。
何から話せばいいのかわからない。
先生には言えない。
親にも心配をかけたくない。
友達には知られたくない。
そんな子もいます。
だから私は、こう言いたい。
無理に誰かに話さなくてもいいよ。
まず、休んでいい
学校に行くことよりも先に、
自分の心と身体を休ませてほしい。
眠れるなら、眠っていい。
食べられるものがあるなら、食べて欲しい。
好きな音楽を聴いてもいい。
好きなアイドルを見てもいい。
漫画を読んでもいい。
ゲームをしてもいい。
何もしたくなければ、何もしなくてもいい。
今日、一つでも「ちょっと楽しい」と思えることがあったなら、
その小さな楽しみを大切にしてほしい。
それは逃げではありません。
心が生き延びるために必要な時間なのだと思います。
「学校に行かない」という選択は間違いではない
私は、ここをどうしても伝えたい。
学校に行けないことと、
悪いことをしたことは違います。
学校に行けない。
朝、起きられない。
教室に入れない。
人に会いたくない。
それは、その子が悪いということではありません。
文部科学省も、不登校について
「学校に行けないこと」を単純に問題行動として扱うのではなく、
一人ひとりの状況に応じた多様な学びの場を確保する方向で支援を進めています。
だから私は、
「学校に行かない選択も間違いではない」
と伝えたい。
「普通」ができないことに、罪悪感を持たなくていい
学校に行く。
朝起きる。
みんなと同じように授業を受ける。
友達と話す。
毎日を普通に過ごす。
それができないと、
「自分はダメなのかな」
と思ってしまう。
でもね。
あなたが苦しいのなら、
「普通」のほうを疑ってもいい。
その場所があなたに合っていないのかもしれない。
人間関係があなたを傷つけているのかもしれない。
疲れ切ってしまっているのかもしれない。
あなた自身が壊れているのではなく、
今いる環境が、あなたには苦しすぎるのかもしれない。
子どもを型にはめないでほしい
「相談してください」
だけではなく、
「相談できなくても大丈夫だよ」
と言ってほしい。
「学校に行きましょう」
だけではなく、
「学校に行かないという選択をしても、
あなたの素敵な価値は変わらないよ」
と言ってほしい。
「頑張て」
だけではなく、
「もう十分頑張っているよ」
と言ってほしい。
「誰も傷つけられてはいけない」と、大人が伝えてほしい
どんな理由があっても、
「でも、あの子にも原因があった」
「ちょっとふざけただけ」
「本人にも問題があった」
そんな言葉で、
傷つけられることが正当化されてはいけない。
大人はそれを迷ってはいけない。
誰も傷つけられてはいけないのです。
9月、新学期を迎えるあなたへ
もし今、
「学校へ行きたくない」
と思っているなら。
あなたは弱いのではありません。
あなたは怠けているのでもありません。
そして、
あなたが悪いと決まったわけでもありません。
今日は休んでもいい。
好きなものを食べてもいい。
好きな音楽を聴いてもいい。
漫画を読んでもいい。
何もしたくなければ、
何もしなくてもいい。
誰かに話せる日が来たら、
そのとき話せばいい。
今日じゃなくてもいい。
明日じゃなくてもいい。
あなたの人生は、学校だけで決まらない。
私は4人の子どもを育ててきて、
それを何度も見てきました。
苦しんでいる途中では、
未来なんて見えません。
でも、物語はそこで終わらない。
だから今は、
「学校に行けない自分」
ではなく、
「今日を生きている自分」
を大切にしてほしい。
そして私は何度でも言います。
誰も傷つけられてはいけない。
優しい子は、社会の宝です。
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