私は4人の子どもを育ててきました。
その中で、いじめ、不登校、摂食障害など、
思春期のさまざまな困難を経験しました。
その経験の中で、私はあることに気づきました。
優しい子ほど、学校で傷つきやすいことがある。
今日は、その理由について、
親として感じたことを書いてみたいと思います。
①人は誰しも嫉妬心を持って生まれてくる
人は誰しも、嫉妬心をもっています。
特に幼い子どもは
「自分が一番愛されたい」と思うものです。
1人目の子どもは、
生まれたときは親の愛情を独り占めしています。
しかし2人目が生まれると、
どうしても親の愛情は下の子へ向きがちになります。
そんな時、上の子は突然こう言われることがあります。
「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」
幼い子にとっては、とても大きな出来事です。
本当はまだ甘えたいのに、
突然「我慢する側」に回ることになります。
このとき、心の中に生まれた嫉妬心をうまく整理できないまま成長する子もいます。
そして学校という小さな社会の中で、
その感情が膨らむこともあります。
その矛先が
優しい子に向いてしまうこともあるのです。
優しい親に育てられた子どもは、
とても穏やかで人に優しい。
でもそれは、
時に「羨ましい存在」にも見えるのかもしれません。
②優しい子はとても繊細で敏感
優しい子は、人の気持ちをとてもよく感じ取ります。
誰かが悲しんでいると、
まるで自分のことのように感じます。
我が家の次男はHSC気質があります。
あるとき、学校の先生が生徒を強く叱りました。
それは次男のことではありませんでした。
でも次男はとても傷つきました。
そしてこう言いました。
「先生が理不尽に怒ったから
音楽の授業がある日は学校に行きたくない」
自分が怒られたわけではないのに、
その場の空気や感情を
まるごと受け取ってしまうのです。
学校はたくさんの人が集まる場所です。
人と人がぶつかり合うこともあります。
優しい子は、その空気の中で
居た堪れなくなってしまうことがあるのです。
③優しい子は「断ること」が苦手
優しい子には、もう一つ特徴があります。
断ることが苦手です。
頼まれたら、嫌でも引き受けてしまう。
そしてもう一つ。
「好き嫌いを持つことはよくないこと」
そう思ってしまうことがあります。
だから
- 誰とでも仲良くしようとする
- みんなに優しくしようとする
- 完璧を目指してしまう
でもそれは、とてもエネルギーが必要なことです。
気づかないうちに
心が疲れてしまうのです。
優しい子の特徴
「優しい子」と聞くと、
ただ性格が良い子を思い浮かべるかもしれません。
でも、実際には少し違うと感じています。
4人の子どもを育てる中で、
優しい子にはいくつか共通した特徴があることに気づきました。
❶人の気持ちをすぐに感じ取る
優しい子は、
誰かが悲しんでいたり、困っていたりすると
すぐに気づきます。
言葉に出さなくても
表情や空気から感じ取ってしまうのです。
だからこそ、
周りの人の感情に大きく影響を受けます。
❷我慢することが多い
優しい子は、自分よりも
相手の気持ちを優先することがあります。
「相手が嫌な思いをしないように」
そう考えるあまり、
自分の気持ちを後回しにしてしまうことがあります。
❸断ることが苦手
頼まれると
「嫌」と言えない子も多いです。
相手を傷つけたくないからです。
その優しさは素晴らしいものですが、
時には自分を疲れさせてしまうこともあります。
❹正義感が強い
優しい子は、
人が傷つくことをとても嫌います。
だから
- 誰かがいじめられている
- 理不尽なことが起きている
そういう場面に
強く心を痛めます。
❺周りに合わせようと頑張る
優しい子は、
「みんなと仲良くしたい」と思っています。
だからこそ
- 空気を読む
- 周りにあわせる
- 自分を変える
そんな努力を
人知れず続けています。
でも、こうして見るとわかるように、
優しい子はとてもたくさんのことを感じながら生きています。
その優しさが、
時に心を疲れさせてしまうこともあります。
そしてその疲れが限界に来たとき、
不登校という形で現れることもあるのかもしれません。
学校は「優しい子」にとって疲れる場所になることがある
学校は、たくさんの子どもが集まる場所です。
そこには
- 元気な子
- 強い子
- 競争が得意な子
- 空気を読まない子
さまざまな子がいます。
その中で、優しい子は
- 空気を読む
- 周りに合わせる
- 人の気持ちを考える
ずっとそれを続けています。
でもそれは
休み時間がない心の働きです。
だからある日、
心が「もう無理だよ」と教えてくれることがあります。
それが
不登校という形で現れることもあるのです。
不登校は弱さではない
不登校という言葉を聞くと、
「弱いから」「逃げたから」と思う人もいます。
でも私は、子どもたちを見ながら思いました。
不登校は
心が壊れてしまう前に
自分を守るためのブレーキなのではないかと。
もし優しい子が
無理をして学校に行き続けたら
- 心を閉ざしてしまうかもしれない
- 自分を嫌いになってしまうかもしれない
だからこそ、
体が「もう無理だよ」と教えてくれるのかもしれません。
優しさは、いつか強さになる
私は子どもたちを見ながら
ずっと思ってきました。
優しい子は、この社会では
生きづらいことがある。
でもその優しさは、
決して弱さではありません。
むしろ
人の痛みがわかる力
です。
そしてその力は、
いつか誰かを救う力になります。
だから私は思います。
優しい子が生きやすい社会にしたい。
それが、
このブログを書いている理由でもあります。
優しい子は、クラス全体を見ている
ある日、中学校の授業参観に行ったときのことです。
その日の授業は道徳でした。
先生がこう言いました。
「自分と違う意見を5つ探してみましょう」
子どもたちは席を立って、
友だちの意見を聞きに教室の中を歩き始めました。
気づくと、教室の中には、
いくつものグループができていました。
友だち同士で集まり、
楽しそうに話しています。
でも、その中で
一人になっている子がいました。
私はその子のことが気になりました。
そのときです。
次男が、ふっとグループを抜けました。
そしてまっすぐ、
一人になっていたその子のところへ行ったのです。
私は思いました。
もし自分だったらどうだろう。
きっと、
グループの中にいれば安心だと感じて
そのまま終わってしまうかもしれません。
でも次男は違いました。
次男は
クラス全体を見ていたのです。
グループの中で安心するよりも、
一人になっている子に気づいた。
そして
そこへ行くことを選びました。
それは小さな行動かもしれません。
でも私は、
そこに優しさの勇気を見ました。
優しい子は、
ただ人に優しいだけではありません。
周りの空気や、人の気持ちを感じ取っている。
そして時には、
その優しさを行動にする勇気を持っています。
優しさは弱さではありません。
いつか必ず、強さになります。
最後に
私は4人の子どもを育てる中で、
何度も思いました。
優しい子は、
この社会では生きにくいことがある。
人の気持ちを考えすぎてしまう。
周りに合わせようと頑張りすぎてしまう。
誰かが傷つくと、自分のことのように苦しくなる。
だからこそ、
心が疲れてしまうこともあるのだと思います。
でも私は、
子どもたちを見ながらこう思うようになりました。
優しさは弱さではありません。
むしろそれは、
人の痛みがわかるという
とても大きな力です。
そしてその力は、
いつかきっと誰かを支える強さになります。
実は、長女が結婚が決まったとき
こんな言葉を言ってくれました。
「お母さん、
私のやりたいことを全部させてくれてありがとう」
あの時、
私は心の中で思いました。
ああ、間違っていなかったんだ。
もし今、
優しすぎる子どもを育てていて
悩んでいる親御さんがいたら伝えたいです。
それは決して弱さではありません。
その優しさは
大切な宝物です。
今は少し生きづらくても、
その優しさは
いつかきっと強さになります。
私はそう信じています。

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